エアコン掃除って必要なの？

エアコンの風は部屋の空気循環

エアコンで冷房運転した場合、吹き出し口から出てくる冷たい風は一体どこからくるのでしょうか？

それは「同じ部屋の中」からです。

エアコンの室内機のカバーを開けて中を覗くと、金属の薄い板が多数並んでます。これは「熱交換器」と言い、冷房運転の時はここを冷やし、部屋の中から吸い込まれた暖かい空気が通過する時に熱を奪われ冷たくなるので、その冷気を送り出して部屋を冷房しているのです。

エアコンと掃除機は同じような物？

エアコンのスイッチを入れると送風用のファンが回り始め勢い良く風を送り出します。
空気が出ていく分、空気を吸い込む必要がありますので、天井付近の空気がエアコンに吸い込まれていきます。
つまり空気清浄機や掃除機と同じように、エアコンは空気と一緒に室内の汚れやホコリを大量に吸い込んでいることになり、エアコンが汚れるのはこの空気を吸い込んだ時です。

エアコンは外装のカバーやフィルターで覆われていますから、汚れがダイレクトに内部に進入するわけではありませんが、外装カバーやフィルターにホコリなどが付着し、その汚れを放置して堆積させてしまうと、常に空気を吸い込もうとしているエアコンの内部に隙間から少しずつ吸い込まれていくことになります。
外装カバーやフィルターを常にキレイにしておけば、内部への汚れの進入はかなり防ぐことが出来ます。

エアコンの手入れのポイントは本体表面とフィルターのまめな掃除！

結論からいうと、エアコンのお手入れのポイントは以下の2点に尽きます。

①定期的なフィルターの掃除
②表面の拭き掃除

当たり前のようではありますが、先程の理由から実はとても重要なことなのです。

お掃除機能付きエアコンの意味

最近のエアコンには自動お掃除機能が装備されているものが多くなってきました。

エアコンの自動お掃除機能がどんな機能なのか正確に理解している方は少ないと思います。
自動お掃除機能とは、正確には「自動フィルターお掃除機能」です。
エアコンの内部を掃除している訳ではなく、あくまでもフィルターを自動でお掃除してくれるものです。
エアコンの手入れで一番重要な本体表面の清掃とフィルターの清掃のうちのひとつである「フィルターの清掃」を自動でしてくれるのはとても重要ではあります。

とはいうものの、主なメリットはこの1点ぐらいで、逆にデメリットが結構あるのはあまり知られていません。

ひとつめはお掃除機能付きのエアコンだから全く掃除や手入れが必要ないと勘違いしてしまうこと。

たとえお掃除機能付きのエアコンでも、自身で手入れをする必要はあります。
フィルターのお掃除も機械任せでは不十分な場合もありますし、メーカーや機種によって異なりますがお掃除機能で集めたホコリを定期的に捨てる必要もあります。

また、前述したように、表面のお掃除も重要なお手入れですが、これは自分でやる以外にありません。エアコンの取り扱い説明書を読んでいただくとこれらのお手入れの方法がしっかり書かれています。

メーカーも「お手入れ楽々♪」とPRしていますが、「お手入れ不要！」とは決して言っていません。

つまり、お掃除機能が付いている事で逆にエアコンへの関心が薄れ、お手入れしなくなることが一番の不都合かもしれません。

ふたつめに、お掃除機能付きのエアコンは構造が複雑なので、カバーを取り外すのもフィルターを取り外すのも、説明書なしでは割と難易度が高いです。
従来のシンプルなタイプのエアコンと比べると、この辺りの作業はかなり面倒に感じます。

そして最大のデメリットは、お手入れをサボってエアコンが汚れると従来のタイプでは考えられないぐらい酷く汚れてしまう場合があることです。
構造が複雑なゆえにかえって汚れを大量にため込んでしまう恐れがあります。

現在、各メーカーとも中位機種から上位機種にかけては、ほぼ「お掃除機能」を搭載しており、逆に付いて無いのは下位のシンプルなモデルのみというのが現状でしょう。

省エネ性能やその他の機能で選んだり、LDKなどで使用する能力の大きなエアコンを選ぶ場合は必然的にどうしてもお掃除機能が付いてきてしまいますので、お掃除機能が不要だと思ってもそういう選択肢自体がありません。

ですので、寝室や子供部屋など多機能や大容量エアコンが必要無い場合などは、あえてシンプルな低価格帯のエアコンを選ぶのもひとつの選択肢だと思います。

そして、自動お掃除機能付きエアコンを購入した場合は、お掃除機能を信じすぎずエアコンに関心を持ち、定期的に汚れを点検し表面やフィルターのお掃除を自分でやる意識を持つことが大切です。
そうすれば、逆にお掃除機能の便利さを実感できると思います。

エアコン掃除は必要？

エアコン掃除が必要かどうかは、エアコンの状況によって異なります。
自分の目で見て、ニオイを感じて判断するしかありません。

当然ですがご本人が必要性を感じなければやる必要はありません。

エアコンに近づき、パネルやフィルターを外して実際に自分の目でエアコン内部を確認し、ニオイを嗅いでみてください。
その上で、「汚れてないな」と感じるなら掃除をする必要ありません。
しかし、汚れが目についたりニオイが気になると感じるのであれば、放っておいても事態が良くなることはないので、早めに掃除するのが賢明です。

エアコン掃除の頻度について

エアコン掃除の頻度についても、使用している状況や設置場所などの条件により様々ですので、一律に何年に1度がオススメですとは言えません。
ただ、表面の拭き掃除とフィルターの定期的な清掃をしっかりしていただければ、そんなに頻繁にする必要はありません。

エアコンシェル広島の提供する「完全分解エアコンクリーニング」であれば、エアコン内部の汚れを徹底的に落とし除菌しますので、一般的なエアコン掃除の頻度の半分程度と考えて頂いて結構です。
また、日頃のお手入れがしっかりされているエアコンでしたら、エアコンの寿命の中で1回から2回程度の分解掃除で済む事も多いです。

汚れ気味のエアコンを使用する時に有効な技

もしエアコン内部にカビやウィルスが発生していた場合、それらは運転開始直後に最も風に乗って室内に放出され循環ます。
その対策として、運転開始直後10分間くらいは窓を全開にするなどして換気をしっかりすることをおすすめします。
運転してしばらく時間が経過するとカビやウィスルの放出量は減ってきますので、それから窓を閉めて室内の温度や湿度を調整します。

最初から閉め切った室内で運転すると、カビ菌やウィルスはそのまま室内の空気中に漂い続け、人が吸い込んだり、エアコンに再び吸い込まれてしまいます。